エレン・ノーブルが語る冬のライドのコツ

エレン・ノーブルは、アメリカ東海岸に位置するメイン州で生まれました。メイン州は冬になると、気温が氷点下まで落ち込み、降り積もった雪をシャベルで掻き出すのが日常のような場所です。しかし、全米U23シクロクロスのチャンピオンであるエレンは、気温が下がったくらいでライドを諦めることはありません。天候が悪くなろうと、雨の中だろうと、雪やみぞれが降り積もるオフロードやグラベル、泥の中もお構いなし。エレンが習得した、悪天候にも負けない冬の間のライドのコツをご紹介します。

前向きに考える

「天候が悪くなってくると、私はまずメンタル面での準備をします。ライドを面倒なことととらえずに、ライド自体がご褒美となるよう、ライドの中に楽しみを見つけます。例えば、私の場合はスープを作るのが大好きなので、長いライドから戻ったら温かいスープが飲める、など。特におしゃべりが楽しい恋人や友達が一緒の時は、カフェに立ち寄るのも外せません。苦しい時こそ仲間が必要ですからね。

たとえ天候が悪くても、屋内でトレーニングしている時には決して見ることができない素晴らしい景色に出会えるのは大きな魅力です。私は海沿いで育ったのですが、どんどん海が暗くなり、ビーチが雪で覆い隠されている風景は、言葉では言い表せない美しさです。どんなに辛くて苦しい事になろうとも、それに値するご褒美をライドでは得ることができます」

テクニックとタイヤ

「冬の長距離のライドには、いくつかのちょっとしたコツが必要です。一つ目は、幅が広めのタイヤを使いましょう。トレッドや『サイピング』があるタイヤが良いでしょう (サイピングとは、車のスタッドレスタイヤの表面にも見られる様な、ギザギザの切り込みのこと。濡れた路上でも滑りにくくなります)。現在私はロードライドでは、30mmのタイヤを使っています。オフロードにも耐えられますが、一番の強みは悪天候でグリップが非常に安定していることです。

冬のバイク通勤に万全の準備をするのであれば、『ヤスリ目』タイヤがいいでしょう。トレッドが最小限なのでスピードが落ちにくく、ある程度のグリップもあるので、トレイルをグループ走行するときにも遅れをとることはありません。このタイヤを使えば、冬も自信をもってスピードを上げることができます。

ブレーキの使い方にも練習が必要です。ブレーキのかけ方は、自転車に乗る人であれば誰でも心得ているでしょうが、とても重要です。可能な限りブレーキをかけないことがポイントです。ブレーキをかけると、タイヤをロックする状態になることにも理解が必要です。気温が非常に下がっている時には、特に細心の注意を払って走行しましょう。夏と同じ様な角度でコーナーに入り、バイクに体重を預けて曲がるのは危険です。自然にカーブに入っていきましょう。そうすることで、タイヤがトラクションを掴んでくれるでしょう」。

失敗は成功の母

「もし何かを極めたいと思うなら、ある程度の時間を割いて練習を繰り返さなければいけません。ただ、正直に言うと私自身は長年『練習をしなければいけない』という考え方が好きではありませんでした。例えば人生をレースに捧げている選手などは、レースで上手くなっていくものだと思っていました。今はどんなライドでも、インターバルの後でもとにかくバイクに乗り、記録をつけてスキルを磨けることなら何でもしています。

泥の中でのコーナリングなのか、木の根を飛び越えることなのか、とにかく自分が上達したいことを明確にして、後はひたすらそれを繰り返し練習するのみです。

私は最近、『自分の弱みが強みに変わるまで練習を続ける』ということをスローガンに挙げています。自宅の近くに長い縁石があるのですが、私は数日間にわたり何時間もその上で練習をしました。何百回も失敗したあと、私はついに上手く走る方法を見つけ、最高の気分を味わうことが出来ました。

最初から上手くいかなくても大丈夫です」

冬には冒険を

「私は冬のライドはあまりプランを立てません。気の向くままに乗って、冒険を楽しみたいからです。その代わり、まず外に繰り出し楽しみます。そして1時間くらいしたら、帰り道はトレーニングになる方法で家へ帰ります。未知なるものに出会い開放的な気分になるのはとても大切なことですが、私にはただ楽しんでいるだけの時間はありません。プロになってからは様々なところを訪れることが増えました。知らない場所へ行くのを本当に楽しみにしているのは、そこでの冒険は言い訳にできるからです」

適切なウェアを重ね着する

「昔は『正しい』ジャケット選ぶことに執着していましたが、厚手のジャケットを着ていればいいという訳ではないことを学びました。上手に重ね着をした方が断然暖かく、快適です。

私のお気に入りは、メリノ ベースレイヤーです。薄いのに本当に温かいものです。気温が低い時は、ウィメンズ ロングスリーブ ベースレイヤーなどの長袖のベースレイヤーを着て、その上にウィメンズ ウィンター ベースレイヤー などのタートルネック、さらにサーマルジャージやジャケットを重ねます。ベースレイヤーや下に着るウェアを過小評価しすぎないように気をつけます。

そして、プロチーム ソフトシェル ジャケットも手放せません。暖かく、防水、風も通さず、今まで着た中で一番使い勝手が良いジャケットです。必要な機能が全て揃っているのに、全く着膨れしません」

#Festive500