Queen of Pain:マリアンヌ・フォス

文章: | 写真: Reuters | 日付:

マリアンヌ・フォスは、これまで存在したサイクリストの中で最も多くの勲章を受けた一人です。ここに全ての勝利歴を挙げるスペースはありませんが、あらゆる種目での世界王者、オリンピックのメダルや、モニュメント制覇が含まれます。ここで彼女は、自身にとってのクイーンオブペイン(苦痛の女王)として、アルフォンシナ・ストラーダの名を挙げるとともに、女性サイクリング界の発展についての持論を語ります。

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あなたにとってのKing of Pain、あるいはQueen of Painは誰?
この名誉にふさわしい方がたくさんいて、一人を選ぶのは難しいのですが、どうしても選ばなくてはいけないというのなら、クイーン・オブ・ペイン、苦痛の女王には、アルフォンシナ・ストラーダの名を挙げます。彼女は現役時代に様々な偉業を達成しましたが、一番知られているのは、女性として初めてジロ・ディタリアに出場したことでしょう。

それは1924年、まだ女性が自転車に乗るということだけでも珍しかった時代に、単身グランツールへと参加したのです。彼女には素晴らしいエピソードがいくつもあります。例えば、彼女は結婚祝いのプレゼントにロードバイクを欲しがったこと、彼女が引退しようかという時に、どのようにレースの主催者が彼女に莫大な資金提供を申し出たか——ー、彼女が引き起こす注目度はそれはすごいものだったのです。

その年のジロは、今年のレースよりも距離が長く、3600kmに及ぶものでした。彼女は難関ステージの一つで激しく転倒し、時間内にゴールする事ができませんでした。そんな中でも彼女は前に進む事をあきらめなかったのです。男性選手の2/3が脱落したレースで、彼女はミラノにヒーローとして到着しました。

ストラーダがジロを走ったことに、人々はどんな反応を示したのでしょうか?
想像に難しくないと思いますが、男性レースに女性が参加するということで、「ドレスを着た悪魔」などと、ひどい中傷をする人々も何人かいました。ですが彼女の素晴らしいところは、この様な中傷や反対にも挫けず、チャンスをモノにし、レースを走ったこと。それはフィジカル面での達成の素晴らしさですが、もちろん、メンタルの達成としても特筆すべき事実です。

こんなことを達成するには、サイクリングへの本当に特別な情熱が必要だと私は思います。残念なことに、彼女がジロに招待されることはもうありませんでしたが、彼女は長い競技生活を送りました。彼女は他の男性レースに出場したり、女性版ツールで戦ったり、トラックレースで好記録を出しました。彼女はこのスポーツにおいて女性に何ができるのかを示し、そして特筆すべきこととして、近年のこの業界の変化に彼女の功績が影響していることを挙げたいと思います。

あなたのキャリアの中で、女性サイクリングの最大の進歩は何でしたか?
私は今、ウィメンズのツアー・オブ・ブリテンを終えたばかりですが、ロンドンオリンピック以来のこのスポーツへの注目の高まりを示すものだと思います。このツアーは女性のサイクルレースを人々に知ってもらうのにまたとない機会となりました。そして、今こそより多くの人にこのスポーツに参加してもらう時だと感じています。選手たちを勇気づける好機で、絶対に逃してはならないものです。

これからの1年のあなたの野望は何ですか?
私の野望としては、そうですね、私はもうすでに棚が一杯になるほどのメダルを頂いているので、特に女性の側としてはこのスポーツの発展に貢献したいと考えています。もちろんレースを走るのも大好きなので、私のチーム「ラボバンク・リブ」でこの一年もまた攻撃的なレースをしていくつもりですよ。

あなたが企画した「ロードトリップ」をツイッターでのを見ました。ロードトリップはいかがでしたか?
素晴らしかった。始めにツイッターでランザロテで私と一緒にライドしたい人をツイートして募集しました。そして6人の女性たちにとって、自転車に乗って楽しみ、またお互いに学び合う機会になったんです。私たちはバルカロラという、島の東側に滞在し、美味しいお料理や天気、そして素晴らしいライドを楽しみました。グループライドを楽しんだ後に少しトレーニングを足した夜も何度かありましたが、このイベントで最高だったのはみんなで自転車に乗りながら、それぞれの体験を聞き、学び合えたことです。

もちろんアスリートでいるという事は大変なことなんですが、では他の人たちはどうやって人生に折り合いをつけているのかを聞くのは視野を広げてくれます。それで、もっと外に出てライドしたいと思うようになりましたね。

サイクリングは本当にたくさんの事を私に与えてくれました。レースを始めた当初は、私はもの静かで、ちょっとシャイで、チームミーティングで自分の意見を言うのを難しく感じていました。サイクリングが私を表現者にしたのです。私はどのようにチームを引っ張っていかなくてはいけないかの技術を学び、そして今は、どの様にその技術を若いチームメイトに教えるかを学んでいます。例えば今年のフレッシュ・ワロンヌ・フェミニヌで、私は自分に優勝できる力がないことがわかっていたので、ドメスティークとしてチームをサポートする側に回りました。チームメートのフェラン・プレヴォーが優勝したのは、彼女がこのレースで勝つために出し尽くすことを恐れず、また私たちも彼女の努力を活かすため全力を尽くしたからなのです。

あなたを刺激するものは何ですか?
インスピレーションを必要とする時、私はかつて存在した全てのライダー達のことと、彼らが可能にしてきたことを思います。そして何を続くライダー達に、私たちが残してあげられるのかを。

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