山への旅

昨年の秋、5人のRaphaライダーが週末を利用してスペイン北部の火山帯「ガロッチャ地方」を探索しました。この時彼らは、カタルーニャの秋特有の寒い朝から暖かい午後に対応し、機能的なパフォーマンスを発揮するようデザインされたBrevet製品を着用。ピレネー山麓へと向かう困難なグラベルを進み、夜は質素な農家で体を休めたのです。このフィルムはこの時の冒険を短く編纂したものです。そして下のエッセーは、クレア・ボーモンによる書き下ろしとなっています。

 #PackLightTravelFar

光とレイヤー

レイヤーについて語り合いましょう。とは言っても、誰もが一着は持っていた方が良いメリノウール・プロダクトのことではありません。私の家族は私のベースレイヤーをミニセーターと呼んでいますが、単に私の機能的で賢い着こなしを羨んでいるのでしょう。この寒い季節に、冬用の暖かいウェアは必須アイテムですから。話がそれましたね。これから語るレイヤーとは、「ガロッチャ地方」でのレイヤーのことです。それはどこかですって?これから説明します。

カタルーニャ地方のピレネー山脈は、スノースポーツやプロサイクリストのトレーニングの為だけの場所ではありません。ジローナにあるガロッチャの北西エリアには、何百もの死火山が残る自然公園があります。昨年の秋、私たちは週末を使ってそこへライドへ出かけました。

スタート:

サンタ・ポー

ゴール:

ベジェット

走行距離:

2日間で242km

獲得標高:

6,348m

ライドのルートは、勇敢な冒険家であるジョージ・マーシャルによって計画され、私たちは羊のように彼に着いて行くだけでした。しかし、ただ自然公園の中を抜けて火山の縁の周りを辿るのではなく、火山口との境目がほとんどない南側の縁にできる限り近づいて走行するものでした。

ハードな初日の午前中を終え、私たちは木々が鬱蒼と生い茂る南方へと向かいました。ジローナの街並みの尾根を眼下に眺めながら、古い石造りの農家や穀物畑を縫うように曲がりくねった自転車用のグラベルを進みます。途中でパンクによりスピードを緩めたり、景色を眺めるために止まったりと、長い1日となりました。サンティラリの村に続く最後の登り坂に差し掛かかる頃には、日も暮れて辺りは闇に包まれていました。11,500年の間眠っている火山の火口までは、20キロもの曲がりくねった上り坂が続いていたのです。

前日130kmも走行したにもかかわず、草原や森の下で活動を休止している火山を探索するワクワク感に突き動かされ、2日目は早朝から動き出します。5人は街からダートの坂を下って宝石のような輝きを放つ湖に到着し、湖の中から先端だけが顔を出して沈んでいる教会を眺めました。

ガロッチャは中世の街並みが多く残り、中でも一番活気にあふれるルピには、崖から削り取った岩で作られた城壁や修道院があります。村から出る道を登っていくと、ガロッチャの首都のオロトまで行く道にすぐに入ることが出来ました。暗闇の中、そこからさらに登ってべジェットを離れ、目的地であるピレネー山脈の入り口に向かいました。

ブナの森や曲がりくねったダートなど、あらゆる種類のライドが、ロマネスク様式の建築や陽気なカタルーニャ地方の人々など、ガロッチャの様々な表情へと導いてくれ、正にガロッチャの魅力に溢れたレイヤー(歴史が織りなす層)を辿る旅となりました。しかし、カタルーニャ地方から見えた水平線が作り出したこのレイヤーが、数々の景色の中でも私にとって一番心に残る風景となりました。